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文献詳細

雑誌文献

生体の科学37巻5号

1986年10月発行

文献概要

特集 中間径フィラメント

アルツハイマー神経原線維

著者: 石井毅1

所属機関: 1東京都精神医学総合研究所

ページ範囲:P.496 - P.499

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 I.Alzheimer神経原線維とは
 (ANT:Alzheimer's Neurofibrillary Tangle)
 この変化は神経細胞の中にたまる特異な線維である(図1)。1907年Alzheimer1)により報告された初老期痴呆(Alzheimer病)の脳の中に見出された。
 ANTはBielschowsky法またはBodian法などの鍍銀染色で濃く染まる。あたかも神経細胞内の線維が太くなってできたようにみえることから,原線維変化と呼ばれた。発見当時から神経細胞内の線維蛋白との関係が疑われたわけである。果して両者の間に関係があるのか,あるとすればどのような関係か,それはANTの成因ともからんで,最近の痴呆老人脳研究の最大の課題の一つとなっている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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