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文献詳細

雑誌文献

生体の科学38巻1号

1987年02月発行

文献概要

特集 医学におけるブレイクスルー/基礎研究からの挑戦

免疫疾患:HLAからみた生命現象

著者: 辻公美1

所属機関: 1東海大学医学部移植学教室

ページ範囲:P.2 - P.7

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 生体とくにヒト個人は精子と卵子との結合からはじまるわけである。精子と卵子にそれぞれの生体防御機構の情報がそなわり,後述する組織適合抗原系,HLA抗原系の遺伝子が存在している。このHLA系は,生体防御反応,換言すれば,生体防御機構に重要な役割を担っている免疫応答遺伝子と密接に連鎖し,このHLA抗原またはHLA遺伝子情報を知ることによって,生体の科学を把握することが可能となってきた。
 精子にはHLAの一単位,HLAハプロタイプが,そして卵子にもう一つのHLAハプロタイプが存在し,父方の精子からの情報を一つのHLAハプロタイプが,そして母方からの卵子からの情報をもう一つのHLAハプロタイプにより次の世代,子孫に—個体に様々な情報を—受け継いでいるものと考えられる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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