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特集 人間の脳
脳の進化
著者: 藤田晢也1
所属機関: 1京都府立医科大学病理学教室
ページ範囲:P.174 - P.187
文献購入ページに移動 脳の進化を,地球上に経過した長い時間軸に沿って,できるだけ切れ目なく調べようとすると,ニューロンの結合やその分布の形態的変化,あるいはそれらの機能の変化を直接研究するという解剖学的,あるいは生理学的アプローチだけに頼っていては,まったく進むことができないのは明らかである。これら進化の筋道をつなぐような中間の生物はすべて絶滅してしまっており,その生の脳を調べることは,今となっては絶対的に不可能になってしまっているからである。
そこで脳を全体として量で表現し,これを手掛かりにして,その形態学的・機能的データの断層を埋め,できるだけ連続的に高次神経機能の進化を考えてみようという着想がでてくる。これならば化石霊長類の脳をも含めて適用できる見込みがある。
そこで脳を全体として量で表現し,これを手掛かりにして,その形態学的・機能的データの断層を埋め,できるだけ連続的に高次神経機能の進化を考えてみようという着想がでてくる。これならば化石霊長類の脳をも含めて適用できる見込みがある。
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