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文献詳細

雑誌文献

生体の科学38巻3号

1987年06月発行

文献概要

特集 人間の脳

大脳皮質の分化—ヒトの連合野

著者: 平田幸男1

所属機関: 1東京都神経科学総合研究所

ページ範囲:P.188 - P.193

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 近年,機能画像法の進歩によって,脳のグルコース代謝1),また局所脳血流量に基づく酸素代謝2,3)が生体で観察されるようになると,様々な神経活動に際して,またおよそヒトが覚醒状態にあるときには,連合皮質,とくに前頭前野が著しく高い活性を示していることが明らかになった。そして,かつて考えられていたような沈黙野ではなく,むしろ,脳全体の内でも,もっとも饒舌な領野であることが明らかになったヒトの連合皮質に対する関心が,従来にも増して高くなってきている。
 ところで,この連合皮質は,ヒトにおいてもっとも発達・分化を遂げたと,多くの成書などに述べてあるが,果たしてそうなのであろうか。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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