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文献詳細

雑誌文献

生体の科学38巻5号

1987年10月発行

文献概要

特集 細胞生物学における免疫実験マニュアル 抗体の作製と吟味

特定生体物質に対する抗体作製・使用法—エストロゲン等低分子化合物

著者: 田中建志1

所属機関: 1埼玉県赤十字血液センター研究部

ページ範囲:P.376 - P.378

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 ここではペプチド以外の低分子の抗体作製法の実際について記す。
 タンパク質などの高分子化合物に対する抗体の作製に比べて,エストロゲンなどのステロイドホルモンあるいはその他の低分子化合物に対する抗体の作製はいろいろな点で困難を伴うことが多い。それ自体では免疫原性を持たないが,抗体との反応性は持っているハプテンを,キャリアである免疫原性の高い物質と結合させるとそのハプテンに対する抗体が産生される。エストロゲンなどのステロイドホルモンでは,カルボニル基にカルボキシメトキシルアミンを結合させてO-カルボキシメチルオキシム誘導体を作り,BSAやヘモシアニン(KLH)などのタンパク質のアミノ基と結合させ,免疫原として用いる。または水酸基に無水コハク酸を反応させて,ヘミコハク酸エステル誘導体として用いる方法などが一般的である1)。また合成ペプチドなどで最近良く用いられているPVP(Polyvinylpyrrolidone)に物質を吸着させて免疫感作する方法もある2)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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