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文献詳細

雑誌文献

生体の科学38巻5号

1987年10月発行

特集 細胞生物学における免疫実験マニュアル

抗体の作製と吟味

スクリーニング(リポソーム法)

著者: 梅田真郷1 井上圭三1

所属機関: 1東京大学薬学部衛生化学裁判化学教室

ページ範囲:P.399 - P.401

文献概要

 脂質二分子膜よりなる閉鎖小胞すなわちリポソームは,生体膜類似構造を有し,生体膜モデルとして,これまで広く利用されてきている。リポソーム膜に疎水性抗原(とくに脂質抗原)を組み込み,それに対する抗体を加えると,膜上で抗原-抗体反応が起こり,リポソームの凝集や,補体が存在する場合には,リポソーム膜上での補体の活性化,さらには活性化補体による膜損傷反応が起こる。
 したがって,リポソーム内の水層にマーカーを保持させ,抗体とリポソーム膜上の抗原との結合,およびそれにひき続くリポソーム膜の崩壊によるマーカーの遊離を測定することにより,抗原-抗体反応を感度良く検出することができる1)。ここでは,当研究室で現在行っている,4-methylumbelliferyl phosphateをマーカーとしたリポソーム膜崩壊反応を利用した抗膜脂質モノクローナル抗体のスクリーニング法について簡単に解説する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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