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特集 細胞生物学における免疫実験マニュアル 抗体の標識
酵素標識法
著者: 中根一穂1 和泉伸一1
所属機関: 1東海大学医学部細胞生物学教室
ページ範囲:P.418 - P.420
文献購入ページに移動 抗体にペルオキシダーゼを標識する操作であるが,初期にはペルオキシダーゼと抗体分子中のアミノ基をFNPS(p,p′-difluoro-m,m′-dinitro diphenyl sulfone)やグルタールアルデヒドなどのbifunctional reagentを用いて結合する方法がとられた。しかし,ペルオキシダーゼ中のfreeなアミノ基が少ないため効率よい標識ができなかった。そこで考案されたのがNakane and Kawaoiによる,ペルオキシダーゼ中の糖を利用し,アルデヒド化させ,それを抗体分子中のアミノ基に結合させる方法である(図1)。これにより効率の良い標識抗体が作製されるようになった。現在までに本法にいくつかの改良が加えられている。本免疫実験マニュアルでは当教室で現在施行しているWilson and Nakane1)による改良方法の手順を記載する。
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