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特集 細胞生物学における免疫実験マニュアル 抗体の免疫化学的応用
レクチン吸着交叉免疫電気泳動法
著者: 石黒達也1
所属機関: 1滋賀医科大学産科学婦人科学
ページ範囲:P.432 - P.434
文献購入ページに移動 糖蛋白のアスパラギン結合糖鎖は,ゴルジ装置で一連の酵素反応による糖添加・除去を受けて完成し,そのプロセッシングは正確な順序に従っている。ところが,同じ糖蛋白でありながら糖鎖の分子構造に異性の存在することがあり,これを分子異性(microheterogeneity)という。この分子異性は,一定の糖構造と特異的に反応するレクチンによって識別することができる。
本法は,このようなレクチンの作用を利用して糖蛋白の糖鎖を解析する方法であり,原理的にはすべての糖蛋白に応用することができるが,本稿ではわれわれの研究室で行っているα-フェトプロテイン(AFP)を例にしてその手技を紹介する。AFPは,コンカナバリンA(Con A),レンズ豆レクチン(LCH),フィトヘマグルチニンE(PHA-E),ヒマ豆レクチン(RCA)などと結合する分子異性をもつが,技術的にはどのレクチンを使用しても同じであるので,ここではCon Aを例に話を進めていく。
本法は,このようなレクチンの作用を利用して糖蛋白の糖鎖を解析する方法であり,原理的にはすべての糖蛋白に応用することができるが,本稿ではわれわれの研究室で行っているα-フェトプロテイン(AFP)を例にしてその手技を紹介する。AFPは,コンカナバリンA(Con A),レンズ豆レクチン(LCH),フィトヘマグルチニンE(PHA-E),ヒマ豆レクチン(RCA)などと結合する分子異性をもつが,技術的にはどのレクチンを使用しても同じであるので,ここではCon Aを例に話を進めていく。
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