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特集 細胞生物学における免疫実験マニュアル 抗体の免疫形態学的応用
光顕レベルの免疫金染色法
著者: 佐藤英美1
所属機関: 1名古屋大学理学部付属臨海実験所
ページ範囲:P.467 - P.470
文献購入ページに移動 ■何故金コロイドを?
金コロイドは,銀微粒子やフエリチンと比べて電子密度が高く,スペクトル測定や円偏光二色性の検出が容易であるばかりでなく,任意な大きさの均質なコロイドとして調製し,また選択できるという利点を持つ。経験的には最小径3.8nmの金コロイドが作れるというが,直径5nmの均質な金コロイドが下限と考えてよい6,8)。
一般に金粒子は蛋白質と化学結合はしないが,非常に強い親和性を持つ。したがってIgGの分子サイズを考えれば,直径5nmの金微粒子ならばほぼ1:1の量比での抗体標識が可能であり,抗原物質の視覚化のみならず,たとえば生体内分子重合の定量も不可能ではない。金は螢光物質と異なって励起光吸収による褪色がないし,また異なったサイズの粒子の使い分けで異種抗体の分別標識と,生体内での同時追跡も可能である。5〜20nmの金コロイドから任意のサイズを選べばよいのである。
金コロイドは,銀微粒子やフエリチンと比べて電子密度が高く,スペクトル測定や円偏光二色性の検出が容易であるばかりでなく,任意な大きさの均質なコロイドとして調製し,また選択できるという利点を持つ。経験的には最小径3.8nmの金コロイドが作れるというが,直径5nmの均質な金コロイドが下限と考えてよい6,8)。
一般に金粒子は蛋白質と化学結合はしないが,非常に強い親和性を持つ。したがってIgGの分子サイズを考えれば,直径5nmの金微粒子ならばほぼ1:1の量比での抗体標識が可能であり,抗原物質の視覚化のみならず,たとえば生体内分子重合の定量も不可能ではない。金は螢光物質と異なって励起光吸収による褪色がないし,また異なったサイズの粒子の使い分けで異種抗体の分別標識と,生体内での同時追跡も可能である。5〜20nmの金コロイドから任意のサイズを選べばよいのである。
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