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特集 -チャンネルの最近の動向
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著者: 萩原生長1
所属機関: 1
ページ範囲:P.538 - P.538
文献購入ページに移動電圧依存性のCaチャンネルの存在が示唆されたのは1952年NaならびにKチャンネルの考えがHodgkin & Huxleyによって提唱された直後である。1953年Fatt & Katzは甲殻類の筋線維をtetrabutylammoniumで処理すると,外液に電流を運ぶ陽イオンがCaとMgしかなくても活動電位が発生することを示した。1959年になってFatt & Ginsborgがこの電流はCaイオンによって運ばれることを明らかにした。われわれがCaチャンネルと関りを持つようになったのは1960年代の中頃で,アメリカ大陸の太平洋岸に大きな藤壼が生息し,その巨大筋線維がきわめてその研究に適していることを知ってからである。われわれは他のイオンチャンネルとは別にチャンネルが存在することを主張したが,当時は未だ多くの人はCaチャンネルは甲殻類のような特殊な動物にある例外的なもので,生物学的有意性は薄いと考えられていた。
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