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特集 -チャンネルの最近の動向
筋小胞体のCa2+チャンネル
著者: 葛西道生1
所属機関: 1大阪大学基礎工学部生物工学教室
ページ範囲:P.568 - P.572
文献購入ページに移動筋小胞体はCaを遊離する器官であることから,当然Caチャンネルが存在するはずである。しかし,現在に至るまで,筋小胞体からの生理的なCa遊離がどのチャンネルを通して起こっているかは明らかではない1-3)。遠藤らは2,3),スキンドファイバーを使った実験により,生理的に意義のあるCa遊離として,膜電位変化(脱分極)によってCaを遊離するチャンネルとCaによってCaを遊離するチャンネルの存在を示唆していた。われわれは4-8),筋小胞体ベシクルを使った実験によってCaによってCaを遊離するチャンネルの性質を詳しく調べた。最近,Meissnerらは9-13),筋小胞体ベシクルを人工膜に組み込むことによって,このCaチャンネルと同様の性質を持つCaチャンネルを単一チャンネルのレベルで観測することに成功した。ここではその結果を中心に解説する。
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