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文献詳細

雑誌文献

生体の科学38巻6号

1987年12月発行

文献概要

話題

肥満細胞(Mast cell)における細胞内情報伝達系—adenylate cyclase情報伝達系によるCa2+情報伝達系の制御

著者: 黒沢元博1

所属機関: 1群馬大学医学部第一内科学教室

ページ範囲:P.610 - P.611

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 近年,各種細胞を用いて細胞内情報伝達系に関する研究が盛んであるが,肥満細胞(Mast cell)においてもadenylate cyclaseを情報伝達因子とする系と,Ca2+を情報伝達因子とする系が存在する。
 adenylate cyclaseを情報伝達因子とする系では,receptor活性化に伴いGTP結合蛋白質guanine nucleotide-binding Proteinを介してadenylate cyclaseの活性が制御される。すなわち,β1,β2-adrenergic receptor刺激は促進性GTP結合蛋白質Gs proteinを介してadenylate cyclaseのcatalytic subunitを活性化し,cyclic AMPレベルが上昇する。α2-adrenergic receptor刺激は抑制性GTP結合蛋白質Gi proteinを介してadenylale cyclaseのcatalytic subunitを抑制し,cyclicAMPレベルが低下する。cyclic AMPレベルが上昇するとcyclic AMP依存性protein kinase(protein kinaseA)が活性化され,作用が出現する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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