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文献詳細

雑誌文献

生体の科学39巻1号

1988年02月発行

文献概要

特集 遺伝子疾患解析の発展

特集によせて

著者: 高木康敬1

所属機関: 1藤田学園保健衛生大学医学部総合医科学研究所分子遺伝学部門

ページ範囲:P.2 - P.3

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 すべての疾患の発症には,必ず大なり小なり遺伝的素因の関与していることは古くから知られてきたが,それがとくに強いと思われるものは遺伝疾患というグループに入れられ,Johns Hopkins大学のMcKusickの提唱に従って染色体異常型,多因子型および単一遺伝子型遺伝疾患に分類されている。
 染色体異常型は,染色体の数的異常や構造上の欠陥で遺伝情報の総量が変化した時,あるいは染色体の一部の位置的異常によって遺伝子の機能が障害をうけた場合に起こる。たいてい発症は突発的であり,脳障害と発達遅滞,または複雑な奇形を来すことがしばしばで,今までのところXとY性染色体の構造と数についての異常が多く知られている。他の常染色体の欠陥も認められているが,大部分は性染色体の異常よりもさらに障害がひどく,たいていは生存できない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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