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特集 遺伝子疾患解析の発展
文献概要
DNAやRNAを構成しているヌクレオチドには,プリンヌクレオチドとピリミジンヌクレオチドの2種類がある。プリンヌクレオチドは図1のように糖やアミノ酸から新しくつくられるde novoの合成ルートの他に,再利用のルート,すなわちサルベージルートで合成される。サルベージルートの酵素の一つにヒポキサンチン・グアニンホスホリボシールトランスフェラーゼ(HPRT)という酵素がある。この酵素は図に示したように,ヒポキサンチンあるいはグアニンとPRPPとから,IMPあるいはGMPをつくる反応を触媒している。この酵素の遺伝子はいわゆるhouse keeping geneでほとんどすべての組織で発現し,酵素活性が認められるが,脳,とくに基底核で活性がもっとも高い。
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