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文献概要
特集 生体運動の分子機構/研究の発展
軟体動物平滑筋のCatch機構
著者: 盛田フミ1
所属機関: 1北海道大学理学部化学第二学科
ページ範囲:P.127 - P.129
文献購入ページに移動キャッチ収縮に関しては,古くから,ムラサキガイの前方足糸牽引筋〔Anterior bysuss retractor muscle(ABRM)〕を使った多くの生理学的研究がある3,4)。生きたABRMにアセチルコリンを添加すると,活性な張力が生ずるが,アセチルコリンを洗い去っても張力はただちに減少せず,非常にゆっくりと低下してゆく。この持続する張力がキャッチ張力と呼ばれ,セロトニンを添加すると急激に解除される3,4)。セロトニンはABRM細胞内のcAMP濃度を増大させる作用がある4,5)。
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