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文献概要
特集 肺の微細構造と機能
肺表面被覆層の超微形態
著者: 上田眞太郎1
所属機関: 1日本大学医学部第一内科学教室
ページ範囲:P.178 - P.190
文献購入ページに移動 肺表面被覆層という言葉の「肺表面」とは肺の胸膜表面を連想しがちであるが,実は肺内の含気部表面──「気管に始まり気管支・枝を経て肺胞に至る,肺内の全含気性領域を被覆する粘膜上皮細胞の表面」を指している。本題に入る前に,まず気道・肺胞上皮系とその表面被覆層について概要を述べる。
気道・肺胞系の上皮細胞群は以下のごとく局所特異性を示している。(1)大気道域(気管〜気管支)では線毛細胞,杯細胞(粘液分泌細胞),中間細胞,基底細胞,神経内分泌細胞および気管支腺細胞群からなる。線毛細胞と杯細胞は,健常時には2〜3:1の比率1)で観察されるが,刺激下の状況ではほぼ同比率に近い分布2)を示す。
気道・肺胞系の上皮細胞群は以下のごとく局所特異性を示している。(1)大気道域(気管〜気管支)では線毛細胞,杯細胞(粘液分泌細胞),中間細胞,基底細胞,神経内分泌細胞および気管支腺細胞群からなる。線毛細胞と杯細胞は,健常時には2〜3:1の比率1)で観察されるが,刺激下の状況ではほぼ同比率に近い分布2)を示す。
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