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文献詳細

雑誌文献

生体の科学39巻3号

1988年06月発行

文献概要

特集 肺の微細構造と機能

肺内ガス交換—測定法を中心として

著者: 土居勝彦1 加川朋子1 渋谷泉1 新関久一1 内田勝雄1

所属機関: 1山形大学医学部第一生理学教室

ページ範囲:P.200 - P.203

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 肺胞気と血液の間でのガス交換は呼吸におけるもっとも重要な機能の一つである。一般に,呼吸不全の患者では,拡散障害に加えて,換気—血流比(VA/Q)の不均等も存在し,肺胞気—動脈血間Po2較差〔(A-a)Do2〕の増大がみられる。拡散障害の直接的な原因としては,肺胞膜透過性の減少と赤血球が肺毛細血管を通過する時間(接触時間:tc)の短縮があげられる。
 本稿では,肺でのガス交換の問題を,肺拡散能力〔DL(CO)〕,接触時間の観点から概観する。主として,測定法の開発を中心に解説しながら,ガス交換の本質にふれる。VA/Q測定法の開発1)も行ったが,ここでは割愛する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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