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文献詳細

雑誌文献

生体の科学39巻3号

1988年06月発行

文献概要

特集 肺の微細構造と機能

呼吸と酸塩基平衡

著者: 名津井悌次郎1

所属機関: 1帝京大学医学部第一生理学教室

ページ範囲:P.204 - P.209

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 呼吸の目的は,血液循環と協調して外界から組織へO2を供給し組織で産生されたCO2を外界へ排出することにある。生体には,代謝量の変化に応じて肺胞換気量を変化させるという調節機構が備わっており,これによって血液のPCO2とPO2は正常範囲内に維持されている。他方,血液の水素イオン濃度([H])あるいはpHもきわめて小さい値に保たれている。血液のpHはPCO2に直接的に依存しているので,血液のPCO2を一定に保つ呼吸の調節機構は,ひいては血液pHの恒常性維持の機構にもつながる。
 以下,呼吸と血液pHの間の関連について,その概要を述べる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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