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特集 細胞外マトリックス
コラーゲンの構造と機能
著者: 永井裕1
所属機関: 1東京医科歯科大学難治疾患研究所異常代謝学部門
ページ範囲:P.260 - P.265
文献購入ページに移動 近年のマトリックス研究の進歩はまことに目覚ましく,とくに1985年を境とする分子生物学的方法論の確立と導入は,免疫学,発生学の分野と同様,コラーゲン研究のアプローチにも大きな変革をもたらした。すなわち,従来,胎盤を代表的材料とした組織特異的な新しいコラーゲンの発見へと,タンパク化学的解析法が中心であったのに対し,最近ではⅩⅡ型コラーゲンの発見(後出)にみられるように,cDNAライブラリー,さらには,遺伝子ライブラリーのスクリーニングによる新しいコラーゲンの存在の予言が先行し,予想される組織からの抽出,存在証明があと追いをする状況が生まれつつある。しかも,そのテンポは指数関数的にはやまりつつある。
1988年夏,現在までに集積された情報をもとに一群のコラーゲンファミリーを,その機能別に分類すると,1)線維性コラーゲン(Ⅰ型,Ⅱ型,Ⅲ型,Ⅴ型,およびⅩⅠ型),2)基底膜コラーゲン(Ⅳ型および一部の基底膜でⅤ型),3)軟骨コラーゲン(Ⅱ型,Ⅸ型,Ⅹ型およびⅩⅠ型),4)anchoring fibrilコラーゲン(Ⅶ型)に分けられる。
1988年夏,現在までに集積された情報をもとに一群のコラーゲンファミリーを,その機能別に分類すると,1)線維性コラーゲン(Ⅰ型,Ⅱ型,Ⅲ型,Ⅴ型,およびⅩⅠ型),2)基底膜コラーゲン(Ⅳ型および一部の基底膜でⅤ型),3)軟骨コラーゲン(Ⅱ型,Ⅸ型,Ⅹ型およびⅩⅠ型),4)anchoring fibrilコラーゲン(Ⅶ型)に分けられる。
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