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文献詳細

雑誌文献

生体の科学39巻4号

1988年08月発行

文献概要

特集 細胞外マトリックス

ビトロネクチンの構造と機能

著者: 林正男1

所属機関: 1お茶の水女子大学理学部生物学教室

ページ範囲:P.294 - P.298

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 ビトロネクチン(vitronectin)は,表1に示すようにわずか5年前の1983年に命名された細胞接着性糖タンパク質である。細胞表面の生命現象を理解し,かつ応用する時,ビトロネクチンは,今とても面白い。たとえば,細胞接着,細胞移動,補体と細胞との相互作用,免疫細胞の分化,トランスメンブレンコントロール,がんの転移,発生における組織形成,神経細胞の神経線維形成,などの基礎部門で面白い。また,ビトロネクチンの病態との関係,医用工学,細胞培養工学,診断薬,治療薬でも,今とても面白い。
 本稿では,この面白いビトロネクチンの知見を最先端のところまで整理した。なお,ビトロネクチンの優良国産品は,伊藤ハム,岩城硝子,宝酒造,和光純薬から入手できる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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