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特集 細胞測定法マニュアル 細胞内イオン濃度測定法 細胞内カルシウムイオン濃度測定
XMA(培養細胞)
著者: 佐々木貞雄1
所属機関: 1大阪医科大学第1生理学教室
ページ範囲:P.372 - P.375
文献購入ページに移動このようにしてXMAで細胞内微小部(直径約0.1μm)のNa,Mg,P,S,Cl,K,Caのような元素の濃度を得ることができるが,Na,Cl,Kのようなイオン化傾向の強い元素は,そのままイオン濃度を反映する値として考慮し得るが,Ca濃度の場合はイオン化傾向がきわめて小さいので,その値はイオン濃度とはまったく違った値となることに注意が必要である。細胞内あるいは細胞内小器官内のCaは,大部分がカルシウム結合蛋白のような物質と結合して存在しているのであり,XMAで測定されるのはこれらの結合Caと遊離Ca(Caイオン:Ca2+)の総量である。
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