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文献詳細

雑誌文献

生体の科学39巻5号

1988年10月発行

文献概要

特集 細胞測定法マニュアル 細胞内イオン濃度測定法 細胞内カルシウムイオン濃度測定

骨格筋細胞のカルシウムイオン濃度測定—EPMA(XMA)による

著者: 𠮷岡利忠1

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学第二生理学教室

ページ範囲:P.376 - P.378

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 骨格筋細胞に限らず細胞内のカルシウムイオン濃度を測定する方法として,カルシウム指示薬(antipyrylazo Ⅲ,fura-2)を用いる方法,発光タンパク(aequorin)を用いる方法,螢光色素(quin 2など)を用いる方法があるが,ここで延べる電子プローブ法では細胞内小器官に局在するカルシウムだけではなく各種元素(Na,Mg,P,S,Cl,K)を同時に分析することが可能である。正確にはこの方法を電子プローブX線マイクロアナリシス法(electron probe X-ray microanalysis method,EPMAまたはXMA)といい,元来,金属材料,鉱物などを対象として発展してきたものであるが,生物を材料にした場合,その試料作製に工夫,改良,調整を加えることによって上述の元素を分析できるようになった1,6)。生物を用いた場合,それぞれの研究室でその材料によって独特な手段がとられていることから,ここではEPMAに関する基本的事柄にも多少触れることにする。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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