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文献詳細

雑誌文献

生体の科学39巻5号

1988年10月発行

文献概要

特集 細胞測定法マニュアル 細胞内ATP測定法

NMR

著者: 山田和廣1

所属機関: 1大分医科大学生理学教室

ページ範囲:P.431 - P.433

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 燐原子核(31P)はプロトン(1H核)に次いでNMR測定の感度が高い。このことは天然に存在する燐核がすべて31Pであることにもよっている。燐NMRを利用した生体のエネルギー代謝の研究が進んだのはこのような理由による。
 最初に生体組織の燐NMRスペクトルを記録したのは,オックスフォード・エンザイム・グループによるラットの筋肉を対象としたものであった1)。筋肉はとくにエネルギー変換を行うために分化した組織であって,研究対象としての魅力が大きい。Wilkieら2)はチェンバー内の筋肉をリンガー液によって灌流する方法を確立し,より生理的条件下で測定ができるようになった。さらに,山田らは沢山の筋肉をチェンバー内に装着することによって,燐NMR測定の感度,ひいては測定の時間分解能の向上をはかった3,4)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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