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文献詳細

雑誌文献

生体の科学39巻5号

1988年10月発行

文献概要

特集 細胞測定法マニュアル 細胞内浸透圧測定

植物

著者: 岡崎芳次1 田沢仁2

所属機関: 1大阪医科大学教養部生物学教室 2東京大学理学部植物学教室

ページ範囲:P.436 - P.437

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 一般に植物細胞の浸透圧は外液より高いので,水は細胞内に入ろうとする。ところが原形質膜の外側には力学的に強固な細胞壁があり,それが細胞体積の自由な増加を阻み,細胞内圧力(膨圧)を発生させている。膨圧は植物細胞の形の維持や伸長成長,気孔の開閉運動などにとって不可欠なものである。したがって,植物細胞における水の輸送は浸透圧と膨圧の二つのパラメーターを考慮する必要がある。
 細胞内外の水ポテンシャル差(⊿Ψ)(水ポテンシャルとは水の化学ポテンシャルを水の部分モル体積で割ったもの)は次式で表わされる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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