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文献詳細

雑誌文献

生体の科学39巻5号

1988年10月発行

文献概要

特集 細胞測定法マニュアル 細胞体積測定法

細胞間隙測定法

著者: 唐木英明1

所属機関: 1東京大学農学部家畜薬理学教室

ページ範囲:P.465 - P.466

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 組織は空間的には細胞と細胞間隙(extracellular space;ECS)とに大別される。細胞間隙は細胞間液とコラーゲン線維などの細胞間物質からなる。細胞は細胞内液と細胞内物質とに分けられる(図1)。細胞間隙量の測定は電子顕微鏡を用いる組織学的方法と指示物質を用いる方法とがある。組織学的方法を使えば細胞,細胞間物質,細胞間隙の割合を詳細に検討できる。連続切片を作製すればさらに多くの情報が得られるが,方法的に繁雑である。指示物質を用いる方法は細胞間隙のみに分布する物質を組織に取り込ませてその量から組織内の細胞間隙量の割合を計算するものである。簡便であるが,この方法で測定できるのは組織全体に占める細胞間液の割合であり,細胞間物質と細胞との区別はできない。ここでは指示物質を使用する方法について概説する。
 細胞間隙の指示物質(extracellular marker)として利用される物質は,以下の条件を満たすことが必要である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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