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文献詳細

雑誌文献

生体の科学39巻5号

1988年10月発行

文献概要

特集 細胞測定法マニュアル 細胞運動測定法

単一細胞の測定 単一平滑筋細胞の張力測定法

著者: 八木忍1

所属機関: 1自治医科大学薬理学教室

ページ範囲:P.520 - P.522

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 平滑筋の収縮は,基本的には骨格筋と同様に,微量の細胞内カルシウム(Ca2+)濃度によって制御されている。しかし,その収縮機構の解明は骨格筋に比べて,未だ不明の部分が多く,はるかに遅れている。その理由の一部は平滑筋の細胞が小さいために骨格筋の単一筋線維のような標本で力学的性質を調べられなかったことに起因しているであろう。1971年,Bagbyら1)により初めて酵素処理による単一平滑筋細胞の作製法が紹介され,さらに1976年,Fayら2)の高感度微小張力トランスジューサーによって張力測定が可能となって以来,単一平滑筋細胞の研究は急速に発展してきた。筆者は1983〜86年の間にFay研究室に滞在する機会を得て,単一平滑筋細胞の短縮速度,およびCa2+感受性螢光色素Fura 2による細胞内Ca2+濃度と張力の同時測定の研究に従事してきた。そこで,ここでは単一平滑筋細胞の張力測定法について紹介したい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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