icon fsr

文献詳細

雑誌文献

生体の科学39巻6号

1988年12月発行

文献概要

特集 細胞内における蛋白質局在化機構

ペルオキシソーム局在化シグナル:アシル-CoAオキシダーゼ

著者: 宮沢昌子1 大隅隆1 橋本隆1 大野恭子2 三浦恵2 藤木幸夫2

所属機関: 1信州大学医学部生化学教室 2明治乳業ヘルスサイエンス研究所分子細胞生物学研究室

ページ範囲:P.563 - P.565

文献購入ページに移動
 ペルオキシソームは,ほとんどすべての真核細胞に存在する一重膜で囲まれたオルガネラである。このオルガネラには,ミトコンドリアとは異なる諸酵素よりなる脂肪酸β酸化系が局在している1,2)。真核細胞にとっては,系統的に異なる二つのβ酸化系が必要である。植物や単細胞真核生物におけるベルオキシソームβ酸化系の重要性はすでに明らかにされている。ごく最近,Zellweger症候群をはじめとするペルオキシソームβ酸化系の欠失に起因する重篤な先天代謝異常が明らかとされ3),ヒトを始めとする高等動物においても,ペルオキシソームβ酸化系が不可欠なものであることが明らかにされた。
 現在,ペルオキシソーム形成について次のような作業仮説が考えられている。ペルオキシソームを形成するタンパク質はすべて,細胞核遺伝子によってコードされ,遊離ポリソーム上で生合成された後,既存のペルオキシソームに局在化される4)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら