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文献詳細

雑誌文献

生体の科学39巻6号

1988年12月発行

特集 細胞内における蛋白質局在化機構

ミトコンドリア・ペルオキシゾームへの局在—セリン:ピルビン酸アミノ転移酵素

著者: 小田敏明1 市山新1

所属機関: 1浜松医科大学生化学第一

ページ範囲:P.566 - P.569

文献概要

 セリン:ピルビン酸アミノ転移酵素(SPT)はラット肝において二つの異なる細胞内小器官,ミトコンドリアとペルオキシゾームに局在する。ミトコンドリア局在型酵素(SPTm)とペルオキシゾーム局在型酵素(SPTp)の酵素蛋白質としての諸性質にはほとんど差がないが,種々の刺激に対する酵素誘導はまったく異なっている。ミトコンドリアとペルオキシゾームに同一と思われる酵素が局在する例は他に見あたらないので,両オルガネラへの蛋白質の移行機構を調べる上で本酵素は興味ある特徴を備えているといえる。以下,われわれがこれまでにSPTについて蛋白質,mRNA,遺伝子の各レベルで明らかにしてきた点を中心に紹介する。より詳しい総説,とくにSPTの酵素誘導については文献1)を参照していただきたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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