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実験講座
文献概要
脊椎動物幼仔の血管発生学的研究方法には,1)生体血流観察法,2)連続切片構築法,および,3)色素注入法の三通りがある。
Thomson(1830,'31)やHochstetter(1888,'91,'94)は第一の方法で研究し,後者はさまざまな綱における脊椎動物の腹静脈,前後肢縁静脈や肝門静脈の血管発生について多くの基本的ルールを提唱した。この方法では幼仔が非常に若い発生段階で,求める脈管系が単純かつ外表面から見える時のみに有効である。しかし,幼仔が成育し,表面組織によって深部の複雑化した血管系が覆われると,この方法では明らかに観察不可能になる。それ故に,この方法は体表や透視できる部位の血管発生学的研究に使用が限られてしまった。
Thomson(1830,'31)やHochstetter(1888,'91,'94)は第一の方法で研究し,後者はさまざまな綱における脊椎動物の腹静脈,前後肢縁静脈や肝門静脈の血管発生について多くの基本的ルールを提唱した。この方法では幼仔が非常に若い発生段階で,求める脈管系が単純かつ外表面から見える時のみに有効である。しかし,幼仔が成育し,表面組織によって深部の複雑化した血管系が覆われると,この方法では明らかに観察不可能になる。それ故に,この方法は体表や透視できる部位の血管発生学的研究に使用が限られてしまった。
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