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文献詳細

雑誌文献

生体の科学39巻6号

1988年12月発行

文献概要

実験講座

脊椎動物幼仔血管系への色素注入法

著者: 齋藤紘昭1

所属機関: 1順天堂大学医学部第一解剖学教室

ページ範囲:P.589 - P.592

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 脊椎動物幼仔の血管発生学的研究方法には,1)生体血流観察法,2)連続切片構築法,および,3)色素注入法の三通りがある。
 Thomson(1830,'31)やHochstetter(1888,'91,'94)は第一の方法で研究し,後者はさまざまな綱における脊椎動物の腹静脈,前後肢縁静脈や肝門静脈の血管発生について多くの基本的ルールを提唱した。この方法では幼仔が非常に若い発生段階で,求める脈管系が単純かつ外表面から見える時のみに有効である。しかし,幼仔が成育し,表面組織によって深部の複雑化した血管系が覆われると,この方法では明らかに観察不可能になる。それ故に,この方法は体表や透視できる部位の血管発生学的研究に使用が限られてしまった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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