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文献詳細

雑誌文献

生体の科学4巻2号

1952年10月発行

報告

人の赤血球の壽命について—(無カタラーゼ症患者による實驗)

著者: 吉屋勝12

所属機関: 1日本醫科大學生化學教室 2東京醫科齒科大學口腔外科學教室

ページ範囲:P.90 - P.92

文献概要

 赤血球の寿命の測定は,今日迄いろいろの方法で行われているが,それらは方法上全く疑義なしと云うわけにはゆかない。特に人間の赤血球寿命を測定したものはすくない。
 著者は,著者1)の最近發見した「無カタラーゼ症」患者の1人に,健常人血液を輸血し,輸入された健常人赤血球の寿命をその赤血球カタラーゼ活性度を示標として測定し,その結果,人間の赤血球の寿命を約120日と推定した。この方法は,「無カカタラーゼ症」患者の血流中における健常人赤血球の寿命を測定するために,赤血球カタラーゼを一種のtracerとしたもので方法上前例のないものである。しかしこの方法は赤血球の崩壞と共にそのカタラーゼも血流中から消失するものとする前提の上に立つものであるが,これについての論議は後段に述べる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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