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文献詳細

雑誌文献

生体の科学4巻2号

1952年10月発行

文献概要

報告

血壓の電氣的描寫方法に就て

著者: 長尾透1

所属機関: 1千葉大學醫學部田坂内科教室

ページ範囲:P.95 - P.96

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 血壓の測定法には種々の原則によるものがあり,しかも各々があたえる結果は一致しないので,いずれの方法が適當であるかは直ちに決定することは出來ない血壓の連續描寫には各種のマノメーターが用いられている。最も多く用いられでいるのは水銀又は水マノメーターであるが,固有週期が遲いのではやい變化には追つけず,描寫されたものは平均血壓となる。マノメーターに關してはFrankの理論づけ以來,Wiggers,Broemser, Hamilton等により改良され,速かな脈壓の變化を忠實に描寫出來る樣になつた。
 しかしその描寫にあたつては,一般に光學的に振動板にはりつけた小鏡に光をあてゝ,印畫紙上に光點の動きを描寫するものが多いので,臨床上被檢者と描寫裝置を接近させる必要があり,又光學的に倍率を高めるには,振動板と印畫紙の距離をはなさねばならず,そのため光源を強くしなければならぬ等缺點が多い。この缺點をのぞくため振動板の動きを電氣的に大きくしようとする方法が考えられ,光電管,炭素粒,周波數變調,Resistance wirestraingage manometer等を用いた描寫法がある。本邦に於ては京大第三内科の多方面に亘る脈波の研究のほか,新潟生理學教室,東大生理學教室,東大美甘内科等が炭素粒を用いたマノメーターを使つて描寫しているに過ぎない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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