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學會印象記
第25回日本生化學會總會,他
著者: 吉川春壽
所属機関:
ページ範囲:P.290 - P.292
文献購入ページに移動 日本生化學會の第25回總會は今年の4月26日から28日まで3日間,東大理學部主催の下に行われた。從來,日本生化學會は醫學部の生化學教室,あるいは醫化學教室が主催して開かれて來たのだが,今度その先例がやぶられたわけである。このことは,昨年神戸で總會がひらかれた時,評議員會で,生化學會の會員中には理學部系統の會員もおいおい増えて來たし,あたかも,東大理學部化學科の左右田教授が來年停年に達せられるという機會でもあるので,一度,理學部畑の方でひらいて,醫學部の他の,もつとひろい分野の生化學者の關心をあつめたらよかろうと決議されたからであつた。そこで,會頭には左右田教授,副會頭には植物學科の田宮教授がなつて總會をひらくことにきまつたのである。
生化學會は東大醫學部の生化學教室の柿内名譽教授が主唱されて20年あまり前にはじまつたので,したがつて醫科關係の會員が壓倒的に多かつた。けれども柿内教授は生化學が,醫學の一部ではなく,生理學,生姿學(Biomorphologie)と相ともなつて生物學をなす,大きな分野の學問であるとの考えで,醫學部外のあらゆる生化學關係部門を包含した學會たらしめようとの方針をとられたので,理科や農科系の人も入つていた。
生化學會は東大醫學部の生化學教室の柿内名譽教授が主唱されて20年あまり前にはじまつたので,したがつて醫科關係の會員が壓倒的に多かつた。けれども柿内教授は生化學が,醫學の一部ではなく,生理學,生姿學(Biomorphologie)と相ともなつて生物學をなす,大きな分野の學問であるとの考えで,醫學部外のあらゆる生化學關係部門を包含した學會たらしめようとの方針をとられたので,理科や農科系の人も入つていた。
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