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文献詳細

雑誌文献

生体の科学40巻1号

1989年02月発行

文献概要

特集 分子進化

DNAからみた人類進化の歴史

著者: 長谷川政美1

所属機関: 1統計数理研究所

ページ範囲:P.18 - P.23

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 ダーウィンは「種の起源」の中では人類の起源と進化の問題を直接に議論することは避け,最後の章で,将来この問題に対して光明が投じられるであろうとだけ述べている。しかしかれの本の読者にとっては,かれがヒトはサルと共通の祖先から進化してきたと考えていたことは明らかであった。この本が出版されて以来人類がどのようにして進化してきたのかが多くの人々の関心の的になった。自分自身のルーツを知りたいという衝動が人類学者をつき動かしてきたといえるであろう。
 この問題に答える第一歩は,まずヒトとサルの系統関係を知ることである。つまりヒトが最後に祖先を共有したのはどのサルなのか,またそのサルと分かれて独自の進化をはじめたのはいつ頃だったのか。これらは,人類進化の機構を明らかにする上でも,あらかじめ解決しておかなければならない問題である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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