icon fsr

文献詳細

雑誌文献

生体の科学40巻2号

1989年04月発行

特集 大脳/神経科学からのアプローチ

大脳と小脳

著者: 伊藤正男1

所属機関: 1理化学研究所国際フロンティア研究システム

ページ範囲:P.82 - P.89

文献概要

 脊椎動物では脳幹から大脳と小脳が丁度松茸の傘のように大きく張り出している。どうして大小二つあるのだろうか。筆者はこれまでもっぱら小脳の神経機構を調べてきたが,両者の関係が何時も気掛かりであった。また,小脳について分かったことを基にして大脳のことを現解しようとしても,これが対照的に違っていてアナロジーがまったくといってよいほど利かないのは驚きであった。しかしその一方,大脳と小脳が進化の過程において密接に平行しながら発達してきた事実にもひどく心ひかれるものがあった。そのようなわけで,小脳との対比と両者の関連を手掛かりにして,大脳の機能を考察してみることを試みた。つまり,小脳から大脳を眺めたわけである。大脳の神経機構を理解する一助になればと思い以下に述べる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら