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文献詳細

雑誌文献

生体の科学40巻2号

1989年04月発行

特集 大脳/神経科学からのアプローチ

大脳皮質ニューロンの形態学・化学的特質

著者: 遠山正弥1

所属機関: 1大阪大学医学部解剖学第2教室

ページ範囲:P.108 - P.114

文献概要

 大脳皮質は新皮質,原皮質,古皮質に区別される。新皮質は系統発生的には爬虫類より出現し哺乳類ではとくによく発達する。この新皮質(皮質)は表層の細胞に富む灰白質と線維を主体とする白質より形成される。皮質は基本的には6層の細胞構築を示すが,すべての皮質で均一な細胞構築を有するわけではなく,各皮質によりその機能を反映して特徴的構築を示す。したがって皮質の形態学的特徴はこの神経細胞とその突起で形成される水平方向と層状配列と垂直方向の柱状配列にある。皮質のニューロンは投射ニューロンである錐体細胞と非投射ニューロンである非錐体細胞群に大別される。これらの点に関する総説は多く,本章では神経活性物質の分布と投射路に関する観点を中心にし,皮質の形態学的特徴と関連させながら現在までの知見をまとめてみたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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