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文献詳細

雑誌文献

生体の科学40巻3号

1989年06月発行

特集 細胞骨格異常

微小管障害と細胞分裂

著者: 高成秀樹1 吉田利通1

所属機関: 1三重大学医学部病理学教室

ページ範囲:P.167 - P.171

文献概要

 細胞分裂は複製された遺伝子を等分に娘細胞に分配する。その仕組みは下等生物では簡単であるが,高等生物になると巧妙で,1890年代に分裂装置が観察されて100年を経ているが,分裂の詳細な機構は未だ完全に解明されていない。しかし,近年マイクロインジェクションやFRAP(fluorescence recovery after photobleaching)などの新しい手法を用いて,微小管の重合・脱重合の状態,染色体の移動や動原体の役割を動的に解明する試みがなされている。それらの結果は分裂の仕組み一つ一つがそれぞれにきわめて複雑であることを示しており,限られた誌面ですべてを述べることは困難であるので個々については優れた総説1-10)を参照されたい。ここでは微小管の基本的事項と分裂期における変化について述べる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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