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文献詳細

雑誌文献

生体の科学40巻3号

1989年06月発行

文献概要

特集 細胞骨格異常

胆汁排泄障害と肝細胞細胞骨格

著者: 宮崎招久1 浪久利彦1 渡辺純夫1 保浦真一1 広瀬美代子1

所属機関: 1順天堂大学医学部消化器内科

ページ範囲:P.197 - P.201

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 細胞骨格(サイトスケレトン)は細胞の形態保持のみでなく,運動や分裂,物質の分泌や移送などにも重要な役割を果たしている1)。肝細胞においてもマイクロフィラメント(アクチンフィラメント),中間径フィラメント,微小管などの線維性構造を示す細胞骨格がみられ,とくにマイクロフィラメントは毛細胆管周囲に豊富に認められ,その意義についても詳細な観察がなされている2)。筋細胞においてはその収縮にアクチンとミオシンの関連が重要な役割を果たしているが,最近われわれは肝細胞において肝細胞に特異的なミオシンがアクチンとほぼ同じ部位に分布することを明らかにし,アクチン・ミオシン系が細胞骨格に関連して胆汁分泌に重要な意義を有する成績をえた3)。本稿ではわれわれの研究を中心として最近の文献学的考察も加えて胆汁排泄障害と肝細胞細胞骨格について概説した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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