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文献詳細

雑誌文献

生体の科学40巻4号

1989年08月発行

文献概要

特集 研究室で役に立つ新しい試薬 基礎試薬(一般実験試薬) タンパク質の定量法

タンパク質の定量法(総論)

著者: 太田英彦1

所属機関: 1浜松医科大学生化学第2講座

ページ範囲:P.277 - P.280

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 タンパク質の定量は簡単なようでいて難しい。すでに方法がいくつも考案されているが,いまだに決定的な方法がないことは最近になってもいくつも新しい方法や改良法が考案発表されているところからも明らかであろう。この難しさは定量されるタンパク質の複雑さに基づく。つまり原理的にタンパク質ごとの発色能率の違いをなくすことが不可能であるうえ,取り扱い上どうしても含まれる夾雑物の影響があるからで,将来的にもすべての試料に適用できるような理想的な方法の開発は望めないと思われる。したがって測定方法を選択するには,はじめに誰かから習った方法をそのまま踏襲し,必要に応じて新しい方法を選択するという安易ともいえる態度でよいように思われる。これまでの方法の詳細や文献はやや古くはなったが菅原・副島1),および中尾・中尾2)にゆずり,ここではおもにそれ以後の方法を記すことにする。
 また,タンパク質の定量法が困難といっても特定のタンパク質の個別的定量法については純化されていれば当然可能のはずであるし,夾雑物があっても免疫定量法により精密な測定が可能であるので,以下は種々のタンパク質の混合物の定量法に話を限りたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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