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文献詳細

雑誌文献

生体の科学40巻4号

1989年08月発行

文献概要

特集 研究室で役に立つ新しい試薬 蛋白質,その他修飾試薬 蛋白質の架橋試薬

m-マレイミドベンゾイル-N-ヒドロキシスクシンイミドエステル(MBS)

著者: 太田英彦1

所属機関: 1浜松医科大学生化学第2講座

ページ範囲:P.313 - P.314

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 合成ペプチドに対する抗体を得るために動物を感作するには,合成ペプチドを担体とするタンパク質に共有結合させたほうが能率がよい。
 架橋剤としては,(1)アミノ基相互間を架橋するグルタールアルデヒドや二価のジアゾ化合物,(2)アミノ基とカルボキシル基との間にペプチド結合を作らせる水溶性のカルボジイミド剤,および(3)チオール基とアミノ基とに反応する異反応性の二価試薬などが用いられる。このうち北川らがはじめに報告した,(3)に属するm-マレイミドベンゾイル-N-ヒドロキシスクシンイミドエステル(MBS)1)は水に難溶性であり,不安定であるとも指摘されるが抗ペプチド抗体を作る目的に従来からよく用いられている。種々の架橋剤と比較して結合安定性がグルタールアルデヒドにやや劣る2)が,抗体産生性3)は満足できるものとされている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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