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文献詳細

雑誌文献

生体の科学40巻4号

1989年08月発行

文献概要

特集 研究室で役に立つ新しい試薬 蛋白質,その他修飾試薬 螢光ラベル試薬

螢光ラベル化試薬(総論)

著者: 今井一洋1

所属機関: 1東京大学医学部付属病院分院薬剤部

ページ範囲:P.315 - P.317

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 螢光分析法の特徴は,高感度高選択性にある。近年,光発生装置の高性能化,高輝度レーザー発信装置の普及,発光を捉える光計測技術の長足の進歩などにより,その特徴が際だったものになり,医学薬学の分野で大いに活用されるようになった。フルオロイムノアッセイ,フローサイトメトリー,顕微螢光測光法の実用化などはその現れであろう。一方,無螢光の生体物質を螢光物質に変換する螢光ラベル化試薬,あるいは新しい螢光反応の開発などがあり,ピコモルレベルの物質の検出,定量が可能な方法としての螢光分析法の普及が著しい。本節ではこの螢光ラベル化試薬を取り上げた。
 生体物質であるアミノ酸,ペプチドなどと反応して,それらの物質を高感度あるいは,高選択的に検出するときに用いる螢光ラベル化試薬の多くは,各アミノ酸やペプチドなどの官能基(functional group,アミノ基,チオール基,カルボキシル基など)と反応してそれらを螢光誘導体に変換する螢光ラベル化試薬である。たとえば,無螢光のアミノ酸のアミノ基と反応して螢光性のアミノ酸誘導体を与える試薬や,無螢光のプロスタグランジンのカルボキシル基と反応して螢光性のプロスタグランジン誘導体を与える試薬などがその例である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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