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文献詳細

雑誌文献

生体の科学40巻4号

1989年08月発行

文献概要

特集 研究室で役に立つ新しい試薬 活性制御試薬 蛋白質分解酵素関連試薬

蛋白質分解酵素関連試薬(総論)

著者: 崎山文夫1

所属機関: 1大阪大学蛋白質研究所蛋白質化学構造部門

ページ範囲:P.337 - P.340

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 蛋白質を温和な条件で分解するためのもっとも一般的な方法は,プロテアーゼによる分解である。原理的には20種類のアミノ酸に特異性をもつプロテアーゼが準備されておれば,それらを単独あるいは組合わせて使うことによって,目的に応じた分解が可能である。しかし,これまでにいくつかのアミノ酸特異的なプロテアーゼが見出されて実用化されてきたが,まだ思い通りの分解を行える段階には達していない。それでも使用するプロテアーゼと消化条件をうまく選べば,かなりの程度に目的を達成することができる。また,プロテアーゼによる分解法の短所を補う方法として,化学的な分解法の併用も場合によっては有効であろう。要は,当り前のことであるが,蛋白質を分解する目的をはっきりとさせた上で,分解のメディアと蛋白質の性質(予測される性質)をよく理解して分解する方法を選び,分解の条件を設定することである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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