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特集 研究室で役に立つ新しい試薬 活性制御試薬 プロテインキナーゼ阻害剤
H-7とその誘導体
著者: 萩原正敏1 日高弘義1
所属機関: 1名古屋大学医学部薬理学教室
ページ範囲:P.361 - P.362
文献購入ページに移動H-7,1-(5-isoquinolinylsulfonyl)-methylpiperazineは,1984年世界で初めて発見されたCキナーゼ特異的阻害剤で1),現在世界中で広く使用されている。H-7は図1に示すごとく,イソキノリン骨格を有し,CキナーゼのATP結合部位に1分子当り1個結合する。Cキナーゼは最近複数の分子種の存在が判明しているが,H-7はどの分子種のCキナーゼに対しても一様に阻害活性を示すことが証明されている2)。
H-7がCキナーゼ研究用試薬として広く利用されているのは以下の利点に基づくものと思われる(表1)。
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