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特集 研究室で役に立つ新しい試薬 活性制御試薬 プロデインキナーゼ阻害剤
K-252誘導体-K-252a,K252b,KT5720,KT5926,KT5823
著者: 中西聡1
所属機関: 1協和発酵工業(株)東京研究所
ページ範囲:P.364 - P.365
文献購入ページに移動 ■特性および構造
K-252aとK-252bはNocardiopsis sp. の代謝産物から単離され,KT5720,KT5823,KT5926はK-252aから合成された誘導体である。これらの化合物はプロテインキナーゼC(PKC),環状AMP依存性プロテインキナーゼ(PKA),環状GMP依存性プロテインキナーゼ(PKG),ミオシン軽鎖キナーゼ(MLCK)を強力に阻害し,プロテインキナーゼの選択的阻害剤であると考えられる。その阻害様式は酵素の触媒部位に作用しATPと拮抗することによる。したがって阻害の強さは,ATPの濃度によって大きく影響される。ATPに対するKi値で比較するとK-252aは四つのプロティンキナーゼに対する選択性が低いが,K-252b,KT5720,KT5823,KT5926はそれぞれPKC,PKA,PKG,MLCKに対して選択性を示す(表1)1,2,3)。
K-252aとK-252bはNocardiopsis sp. の代謝産物から単離され,KT5720,KT5823,KT5926はK-252aから合成された誘導体である。これらの化合物はプロテインキナーゼC(PKC),環状AMP依存性プロテインキナーゼ(PKA),環状GMP依存性プロテインキナーゼ(PKG),ミオシン軽鎖キナーゼ(MLCK)を強力に阻害し,プロテインキナーゼの選択的阻害剤であると考えられる。その阻害様式は酵素の触媒部位に作用しATPと拮抗することによる。したがって阻害の強さは,ATPの濃度によって大きく影響される。ATPに対するKi値で比較するとK-252aは四つのプロティンキナーゼに対する選択性が低いが,K-252b,KT5720,KT5823,KT5926はそれぞれPKC,PKA,PKG,MLCKに対して選択性を示す(表1)1,2,3)。
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