文献詳細
特集 研究室で役に立つ新しい試薬
活性制御試薬 プロテインキナーゼ阻害剤
文献概要
■特性および構造
カルフォスチンCは,Cキナーゼ阻害剤の探索の過程で,糸状菌Cladosporium cladosporioidesの培養液から単離されたCキナーゼ特異的な阻害剤である1,2)。CキナーゼをIC500.05μMで阻害するのに対し,AキナーゼやP60v-srcチロシンキナーゼを50μM以上でも阻害しない。既存のCキナーゼ阻害剤と比べて阻害活性,特異性の面できわめて優れている。また各種の培養細胞に対して強い抗細胞活性を示す(HeLaS3;IC500.23μg/ml,MCF-7;IC500.18μg/ml)。
構造は図1に示すとおりで,perylenequinone環を有し,実験式C44H38O14,分子量790の赤色物質である。水にはほとんど不溶性であるが,メタノール,クロロホルムにはわずか溶け,DMSOによく溶ける。有機溶媒中で冷暗所に保存すれば安定である。
カルフォスチンCは,Cキナーゼ阻害剤の探索の過程で,糸状菌Cladosporium cladosporioidesの培養液から単離されたCキナーゼ特異的な阻害剤である1,2)。CキナーゼをIC500.05μMで阻害するのに対し,AキナーゼやP60v-srcチロシンキナーゼを50μM以上でも阻害しない。既存のCキナーゼ阻害剤と比べて阻害活性,特異性の面できわめて優れている。また各種の培養細胞に対して強い抗細胞活性を示す(HeLaS3;IC500.23μg/ml,MCF-7;IC500.18μg/ml)。
構造は図1に示すとおりで,perylenequinone環を有し,実験式C44H38O14,分子量790の赤色物質である。水にはほとんど不溶性であるが,メタノール,クロロホルムにはわずか溶け,DMSOによく溶ける。有機溶媒中で冷暗所に保存すれば安定である。
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