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特集 研究室で役に立つ新しい試薬 活性制御試薬 プロテインキナーゼ阻害剤
アーブスタチン(チロシンキナーゼ阻害剤)
著者: 井本正哉1
所属機関: 1慶應義塾大学理工学部応用化学科生物化学研究室
ページ範囲:P.368 - P.368
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アーブスタチンはStreptomyces sp. MH435-hF3株からEGFレセプターの持つチロシンキナーゼ阻害物質として単離され,構造はスペクトル解析,X線結晶解析により図1に示すように[(E)-2-formamidovinyl-1,4-hydroquinone]と決定された。分子式C9H9NO3,分子量179,融点156〜157℃である。メタノール,アセトンには可溶であるが水,クロロホルムおよびヘキサンには不溶性である。紫外部吸収スペクトルでは中性,酸性下では215,278および330nmに極大吸収を示すが,アルカリ条件下ではアーブスタチンは分解し208nmにのみ吸収を示す1)。
アーブスタチンはStreptomyces sp. MH435-hF3株からEGFレセプターの持つチロシンキナーゼ阻害物質として単離され,構造はスペクトル解析,X線結晶解析により図1に示すように[(E)-2-formamidovinyl-1,4-hydroquinone]と決定された。分子式C9H9NO3,分子量179,融点156〜157℃である。メタノール,アセトンには可溶であるが水,クロロホルムおよびヘキサンには不溶性である。紫外部吸収スペクトルでは中性,酸性下では215,278および330nmに極大吸収を示すが,アルカリ条件下ではアーブスタチンは分解し208nmにのみ吸収を示す1)。
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