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文献詳細

雑誌文献

生体の科学40巻4号

1989年08月発行

文献概要

特集 研究室で役に立つ新しい試薬 活性制御試薬 プロテインキナーゼ阻害剤

ゲニステイン

著者: 小河原宏1

所属機関: 1明治薬科大学第二生化学教室

ページ範囲:P.369 - P.369

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 ■特性および構造
 ゲニステインはPseudomonas stutzei,Pseudomonas mendocia類縁のPseudomonas sp. YO-0170Jにより生産されるイソフラボンに属する物質である1)。それ以前にも放線菌Streptomyces roselus,Streptomyces xanthophaeusの代謝産物として得られている2)。もともとは豆科植物の成分であったものがこれら細菌の酵素により切断されて培養液中に遊離してきたとも考えられている。
 化学構造は図1に示すとおりで,分子式C15H10O5,分子量270.23,融点297〜298℃の棒状の結晶形を示す。水に約200μg/mlと難溶であるが,メタノール,エタノール,ジメチルスルポキシドのような有機溶媒にはよく溶ける。稀アルカリには黄色を呈して溶ける。紫外部最大吸収を262.5nm(ε=138)を示す。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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