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文献詳細

雑誌文献

生体の科学40巻4号

1989年08月発行

特集 研究室で役に立つ新しい試薬

活性制御試薬 ヌクレオチドおよび類似物

AMP-PNP

著者: 室伏擴1

所属機関: 1東京大学理学部生物化学

ページ範囲:P.392 - P.392

文献概要

 ■構造および特性
 AMP-PNP(5'-adenylylimidodiphosphate)は,ATPのβ位のPとγ位のPとを結び付けるOをイミド基(-NH-)で置き換えた化合物である(総論の図1参照)。この化合物は,ATPのβ-リン酸とγ-リン酸との結合の切断を伴う反応を触媒する酵素の阻害剤として開発された。類似の構造を持つ化合物として,イミド基の代わりにメチレン基(-CH2-)を持ったAMP-PCP(5'-adenylylmethylenediphosphonate)があるが,-NH-の結合角度が-CH2-の場合よりも-O-の結合角度に近いため,ATPの類似体としてはAMP-PNPの方がAMP-PCPよりも優れている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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