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文献概要
特集 研究室で役に立つ新しい試薬 活性制御試薬 ヌクレオチドおよび類似物
ATPγS
著者: 清水隆1
所属機関: 1繊維高分子材料研究所
ページ範囲:P.393 - P.393
文献購入ページに移動 ■構造および特性
正式な名称はadenosine 5'-O-(3-thiotriphosphate)であり,下記の構造式に示すようにATPのγリン酸の酸素原子の一つがイオウ原子に置き換えられたものである1,2)。
この置き換えにより分子の酸性度はATPより高い。また,β-γのピロリン酸結合の加水分解によって放出される自由エネルギーは,ATPの場合に較べ,2〜3kcal/mol大きい。さらに,この置き換えのため酸性の水溶液ではかなり不安定であり,ADPとチオリン酸へと分解する。pH7〜10で冷凍保存すれば安定である。
正式な名称はadenosine 5'-O-(3-thiotriphosphate)であり,下記の構造式に示すようにATPのγリン酸の酸素原子の一つがイオウ原子に置き換えられたものである1,2)。
この置き換えにより分子の酸性度はATPより高い。また,β-γのピロリン酸結合の加水分解によって放出される自由エネルギーは,ATPの場合に較べ,2〜3kcal/mol大きい。さらに,この置き換えのため酸性の水溶液ではかなり不安定であり,ADPとチオリン酸へと分解する。pH7〜10で冷凍保存すれば安定である。
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