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文献詳細

雑誌文献

生体の科学40巻4号

1989年08月発行

文献概要

特集 研究室で役に立つ新しい試薬 活性制御試薬 ヌクレオチドおよび類似物

ATPγS

著者: 清水隆1

所属機関: 1繊維高分子材料研究所

ページ範囲:P.393 - P.393

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 ■構造および特性
 正式な名称はadenosine 5'-O-(3-thiotriphosphate)であり,下記の構造式に示すようにATPのγリン酸の酸素原子の一つがイオウ原子に置き換えられたものである1,2)
 この置き換えにより分子の酸性度はATPより高い。また,β-γのピロリン酸結合の加水分解によって放出される自由エネルギーは,ATPの場合に較べ,2〜3kcal/mol大きい。さらに,この置き換えのため酸性の水溶液ではかなり不安定であり,ADPとチオリン酸へと分解する。pH7〜10で冷凍保存すれば安定である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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