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文献詳細

雑誌文献

生体の科学40巻4号

1989年08月発行

文献概要

特集 研究室で役に立つ新しい試薬 活性制御試薬 ホルボールエステル関連試薬

ジアシルグリセロール

著者: 貝淵弘三1

所属機関: 1神戸大学医学部第1生化学教室

ページ範囲:P.403 - P.403

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 ■特性および構造
 C-キナーゼの生理的役割を明らかにするため,細胞膜を容易に透過し,細胞内のC-キナーゼを直接活性化する合成ジアシルグリセロール(DG)が研究に汎用されている。この種の透過性DGとして1-オレオイル-2-アセチル-sn-グリセロール(OAG)がよく知られているが1),最近では1,2-sn-ジオクタノイルグリセロール(dic8)や1,2-sn-ジデカノイルグリセロール(diC10)のような短鎖飽和脂肪酸をもつDGもまたOAGと同様の活性を有することが明らかになっている(表1)2)。これらのDGはC-キナーゼの活性化能において立体特異性を有しており,1,2-sn-DGの構造を有するもののみ有効であり,光学異性体の2,3-sn-DGはC-キナーゼを活性化しない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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