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文献詳細

雑誌文献

生体の科学40巻4号

1989年08月発行

特集 研究室で役に立つ新しい試薬

活性制御試薬 ホルボールエステル関連試薬

テレオシジン,メゼレイン,アプリシアトキシン

著者: 佐野公彦1

所属機関: 1神戸大学医学部小児科

ページ範囲:P.404 - P.405

文献概要

 ■特性および構造
 テレオシジンは1962年にTakashimaらによって放線菌Streptomyces mediocodicusより分離,精製された物質である1)。テレオシジンには分子量437のテレオシジンAと分子量451のテレオシジンBとがある。さらに,テレオシジンAは二つの異性体を持ち,テレオシジンBは四つの異性体を持つ(図1)。これらはトリプトファン,9員環のラクタム環,イソブロピル基とヒドロキシメチル基からなる共通骨格を持っている。メゼレインはDaphnemezereneumuの種子より分離,精製されたノン・ホルボールタイプのジテルペンで,分子量は654である(図1)2)。アプリシアトキシンは1975年にKatoらによってアメフラシ(Aplysia)の中腸腺から分離された物質で3),さらに1982年にMooreによってハワイの海藻の一種であるLyngbya majusculaから海水浴皮膚炎の原因物質として分離,精製された4)。アプリシアトキシンはアセトジェニック・フェノリック・ビスラクトンを基本骨格とし,結合するBr原子の数が0,1,2,3個と異なる化合物をそれぞれデブロモアプリシアトキシン,アプリシアトキシン,プロモアプリシアトキシン,ジブロモアプリシアトキシンと呼ぶ(図1)。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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